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「三角おにぎり」
北本の言葉に、田沼は満足そうに頷いた。
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田沼は何度目かの溜息をついた。
近頃また夏目は妖事にかかわっている様子で放課後は慌しそうだ。
半端に力があるせいで、
もしかすると何か役に立てるかもしれないなどと考えてしまう。
だが実際にはかかわったところでかえって余計な迷惑を掛け心配を掛け、
あしを引っ張る結果になるのは目に見えている。
といって、友人が危険な目にあっているのを黙って見過ごすことも出来ない。
こういう気持ちを伝えようとしても、
このくち下手な自分の言葉では夏目に困った顔をさせるだけだろう。
「どうした田沼、悩み事か?」
見かねた北本はとうとう声を掛けた。
自分の席で死んだ目をして溜息をつき続けている友人を
これ以上放っておくのは彼にとって無理な話である。
「・・・北本・・・。言葉って、難しいな・・・」
説明のしようがなかったので、根本的な悩みを吐き出してみた。
北本は心得たように頷いてみせる。
「そうだなぁ、難しいな。思った通りに伝わるものでもないしな。
特におまえ、おしゃべりってわけでもないし。
まぁでも、全部言葉に頼らなくてもいいんじゃないか?
雰囲気で伝わることだってあるわけだしさ。
男なら行動で示すってのもアリじゃないか?」
「行動・・・?」
「そうそう、むしろ相手と気持ちを通じ合わせるには
言葉より正しく伝わる場合もある」
「・・・なるほど。やっぱり北本はすごいな。ありがとう」
しばらく考え込んでいた田沼は、やがて顔を上げ納得したように微笑んだ。
昼休み。
今日は天気がいいので、昼食は西村と夏目を誘い屋上でとることにした。
おのおの持って来たものを広げる。
「田沼、弁当何入れてきたんだ?」
昨日は購買だった友人が弁当箱を取り出したのを見て、
北本は軽い調子でたずねた。
田沼は少し思案顔になったが、やがておもむろに両腕を持ち上げた。
「・・・・・」
北本は田沼の突然の行動にしばし固まったが、
やがて思い至ったように言葉を継いだ。
「・・・いや、田沼、さっきの話はそういう意味じゃなくてだな・・・」
たしか行動で示せとかなんとかいう話をしたような気がする。
隣の西村と夏目は完全に「?」という表情だ。
どこにいたのか付いて来たらしい夏目の飼い猫は、
さげすむようにはなを鳴らしている。
しかし北本はここで雑に「まぁなんでもいいや、食おーぜ!」
などと受け流すような男ではない。
なぜなら彼のミスター突拍子こと西村とのこれまでの付き合いは伊達ではないからである。
北本はすべてを諦めたような、すべてを赦したかのような穏やかな表情を浮かべ、
生真面目にジェスチャーを続ける田沼に答えを告げるべくくちを開いた。
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長い!!
さすがに絵だけじゃ意味わからんと思って
説明文つけてみたのですが・・・なんちゃって小説風、ひどいですね
すべて妄想ですのでご注意!
そしていろいろとおかしい!
最後まで読んでくださった方(もしいらっしゃいましたら)
ありがとうございました~;;